スウェーデンが特別な場所になるとき
ノルウェーの物価の高さに衝撃を受け、食べる量を減らし、自炊をできるだけするようになっていった。これが普通の旅行なのだけど、どうしても現地のおいしい食べ物を食べることが僕の旅行だと考えている。だから、おいしくて安いレストランを探して行っていた。
だが、ノルウェーは安いレストランさえ(ノルウェー人に安い)も、安くないという感じだった。気を取り直し、友達がいるスウェーデンへ。
僕の友達は、スウェーデン人でニルスという。彼とはエックスの同じ学校でフランス語を学んでた同級生であり、よく遊んだ友達である。彼は、新聞記者で地域紙に記事を書いてる。とてもユニークな新聞記者で、将来本を出すことが夢らしい。
二人でそのことについて話してて、僕もなんだか本を書いてみたいなと思ってみたり。
彼は現在ヨークシャン市に住んでて、そこで仕事をしている。だけど、今週末は実家のヨーテボリに帰ってくるから洋平もおいでよ、と誘われ彼の実家を訪れることに。
ヨーテボリは、スウェーデンの第二の都市でオスロとストックホルムの中間ぐらいに位置する。オスロより大きかったんじゃないかな。
僕はニルスの実家で三泊四日お世話になり、家族と仲良くなることができた。ノルウェーに居る間はほとんど一人だったから、久しぶりに人の温もりを感じることができた。人と人とが話すって生きていく上で重要だと改めて思った。でないと、寂しくて気が狂いそうになる。
ニルスのお母さんは、フランス語と英語の先生をしており、ニルスと一緒にフランス語で会話していた。彼の弟ラムスムスは、プロのジャズのトランペット奏者である。ニルス・クロウというバンドで日本に一度演奏しに来たことがあった。
彼は、英語しか分からないので僕とは英語で話していた。ニルスとフランス語で話しながら、ラムスムスと話すときは英語で話している。フランス語と英語が交差している感じである。
多言語って、両方の言語を補っていく感じで面白いなって思った。フランス語で分からないときは、英語で話し、英語で分からないときはフランス語で話す。面白い空間だった。
久しぶりにいろんな人に出会って、人と人のつながりの大切さをしった。もし、ニルスに出会わなかったらヨーテボリでの滞在は面白くならなかったと思う。
ヨーテボリでは、毎日ニルスと出かけ、スウェーデンの暮らしみたいのを垣間見ることができた。けれど、なんだかんだで物価は高いので特に買い物もすることもなく、コーヒーを飲んで、散歩して、街を見て回った。
夜は、しばらく飲めてなかったビールとワインを飲みにバーへ。
ハッピーアワーに入れば、そこそこ安い値段で飲めるんだけど、普通の時間だとビール一杯800円くらい。やっぱり高い。カクテルかいっ。けど、今回は宿泊費が浮いてるから飲める!金曜日だったからどこもバーは一杯。金髪の人たちが沢山いた。
フランスには、そこまで自然の金髪の人たちはいなかったから、なんだか新鮮だった。
毎日が楽しくて、ささいなことでも誰かがいるとこうも面白くなるんだと再発見した感じだった。スウェーデンが、友達との思いでの地に変わっていく。一人旅で自分を見つめ直すのもいいけれど、それだけだとどうも潰れてしまう。出会いがあってこそ、旅は盛り上がる。
前回の東欧旅行でも、オーストリアのウィーンでとても仲良くなれたカナダ人とオーストラリア人に出会うことができた。毎日一緒に散歩しながら、観光して、夜は一緒に飲んでいろんなことを語った。
綺麗だったという印象じゃなく出会いの場として変わっていった。それに似てるものがあった。
僕の大好きな映画で主人公が最後に「幸福が現実になるのは、それを誰かと分かちあったとき」と言っていたことを思い出した。だから、僕はウィーンでの思い出、ヨーテボリでの思い出を忘れることはないだろう。
人との出会いの嬉しさが、文章で踊っているみたいな感じがします。写真からもいろんな思いが伝わってきます。
返信削除いろんな人に出会えて、感謝の連続です。旅は人と合わないと面白くないなってな具合に。
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