2012年2月6日月曜日

大学生活を振り返って。其の三

エックスに来てもう五日が経つ。本当にあっというまに、時間が過ぎていく。こっちでは、昔仲良かった人と久しぶりに再会して、あの頃を振り返りながら沢山語った。それで、やっぱり話してて思うと、こっちで住んでる日本人の人でも、なんでそう思うのか、しっかりと理由を聞いてくる。
日本だと、簡単に流れてしまう話題でも、しっかりと踏み込んで話す。だから、カフェにはつねにいろんな人がしゃべって、集まってるんだなって思った。
今日もまた、多くの人がカフェに集まっている。









僕は、今年の八月にアメリカのカリフォルニア州に行き、スタンフォード大学で研修しながら、ソーシャルイシュー、ソーシャルネットワークや、ソーシャルビジネスについて学んできた。要するに、社会に関わるとはどういうことなのかというのを学んできたのだ。
このプログラムで僕は、新しい発見や、自分が変わるきっかけをつかんでこられたのだと思う。今回の参加者は、香港、台湾、日本、韓国の大学生で、国によっての考え方の違いや共通することを知ることができた。




このプログラムの初めは自分が話す英語もままならず、授業などがあったのだが、私はそれに見合った英語力がなかったので理解できないでいた。
だが、細かいことを理解するには現在の力では無理だと判断し、その話し手が何を一番伝えたいのか、その人が訴えかけるものはなんなのだろうかと考え、自分なりに答えを出すようにしていった。 







その授業から発展し、実際にNPOやNGOに自分たちが参加し、社会問題に対する経験の機会があった。この経験で、僕が一番重要だと思ったのが、自分が感じたこと考えたことを参加者と共にシェアすることだった。




それは、個別の体験から集合体の経験となり、共通する意識を持てたことだったと思う。もう一度自分が体験したことを考え直し、もう一段階上の考えにいくことができ、社会に対する目が変わっていくことができた。
今までだと、ボランティアに参加して、自分にもできることがあるのだ、感動したでストップしていた。これも重要なことであると僕は思う。




自分自身の成長としての社会貢献。自分が感じたことを話して、多くの人にそのすばらしさを語り、社会を変えていこうとすることである。
だが、同じ経験をし、他の人の視点から見る自分の経験は、時に多くのものを得ることができ、自分をもっと変えよう、成長しようと思うことにつながるのだ。 
今回の研修で得たことは、自分が社会に対する目を変えることができ、社会に対する考え方を変えるきっかけを与えてくれた。








僕は二つの団体に参加してきた。そのうちの一つがVIA WEST という障害がある子供たちにサマーキャンプを提供しているNPO団体だった。この時に僕は、初めて障害者の子供たちと真剣に関わった気がする。




今まで、小学校などにはいずみ学級といった特殊なクラスがあったが、極力関わらないようにしていた自分がいた。けれども、彼らの助けになりたいと思っていた自分もいたと思う。彼らとどのように接するべきなのか、何にも解決策がないまま幼少期を過ごした気がする。




彼らのことが気になるけれども、関わりすぎることに恐れをなしていた。中学、高校、大学に進むに連れて、彼らと関わる機会が減っていった。その中で今回のサマーキャンプは、自分の今まで助けたいと思っていたことをすこし解消してくれたと思う。そして、それは英語でしなければいけなかったのが、より難易度をあげていた。



僕らのグループは、参加者が六人でコーディネーターが一人で、香港、台湾、日本の学生で構成されていた。初日の参加では、この団体がどのようなことを提供しているのか、ポリシーはなんなのかを詳しく伝えてくれた。
自分なりに理解したのが、参加者と一緒に提供している自分たちも楽しむということだった。この団体は、学生、医者、看護師、社会人で構成されていたが、比較的若い感じであった。




なぜ、医療チームがいるかというと、このキャンプの参加者は、食事制限や薬を定期に飲まなければならず、不足の事態にもしっかり対応しなければならないからだ。そして、この団体のスタッフは、皆各自でトランシーバを持っており、子供がどこかにいなくならないか常に目を光らせていた。




障害がある子供とひとくくりで言ってしまったが、目が見えない子供、発達障害の子供、自閉症の子供や他にも僕が把握しきれていない障害の子供がいた。
障害者という目で僕は、ついカテゴリーし、簡単に判断し、自分なりの考えを当てはめてしまう。けれど、本当は障害と言っても、様々障害があることが分かった。僕たちは、スタッフがどのようにこのキャンプを盛り上げているのか、実際に参加者となって参加してみた。


このサマーキャンプは、まず、男の子と女の子のグループで分け、そしてさらに各二グループづづに分かれていた。このキャンプは、約一週間のキャンプを子供たちに提供し、週が変わるごとに新しいキャンプを提供し、新しい子供たちが来ていた。




キャンプごとにテーマが決められており、僕らが参加したときのキャンプはムービースターだった。学校の授業のようにカリキュラムが組まれており、毎日何をするのか、しっかりと決められてていた。れは、音楽、塗り絵、遊び、ipadやダンスといった授業であった。そのなかで、僕たちはダンスと音楽の授業に参加してきた。




スタッフは、彼らに丁寧に教えるのだがそれよりも、自分たちも楽しもうと一つ一つの授業がエンターテインメントのようであった。
彼らは、参加者を心から楽しませようとして、まず自分たちから楽しみ、それを子供たちに伝えるということをしていたのだ。なんだか、いかにシンプルに伝え、楽しむかを要点においていたと思う。


ここのスタッフは歌うことが大好きなひとばかりだった。僕らも気がついたら口ずさんでいたくらい、みんなで楽しむという雰囲気がでていた。参加者として参加をしたのだが、常に驚きの連続で、スタッフ一人一人が個性的で、こどもたちを飽きさせないように15分くらいに分けて、次々と新しいことを教えていた。




気がつくと一時間、二時間すぎており、授業いやショーに自分たちも参加しているようであった。一日目は、彼らが実際にどのように子供たちと接しているのかを学び、それを個々で感じたこと考えたことをグループメンバーでシェアをした。やはり感じたこと考えたことは、それぞれ違ったのだが、次の日から自分たちも楽しんでみようという感じになったと思う。
次の日からは、僕たちが実際に授業を持つことになり、僕たちはアジアの食べ物、遊び、折り紙を教えることを決めた。アジアの食べ物では、生春巻きを実際に巻いてもらう作業をしてもらい、自分たちで作った生春巻きを食べてもらった。




もちろん、英語で段取りをしなければならず、初めは苦戦していたが、徐々に僕たちもエンターテイナーのように楽しみながら教えるということをしていき、スムーズに教えていくことができた。




一番大変だったのが、折り紙、手裏剣を教えるのが大変であった。ほぼサポートをし、作ったのだが、みなこの折り紙手裏剣には気に入ってくれた。そして、ここから忍者遊びみたいのを僕たちで考えた。




それは、丸い入れ物にに自分たちで作った手裏剣をうまく入れるという遊びである。そして、この遊びの前に「ニンニン」と言うのが必要だよと遊び心もいれ、初めは恥ずかしさもあったが、徐々に子供たちも僕たちも楽しむということをこころがけたら、うまくこの授業は無事に終えた。
この体験を通し、社会について考え直し、学び直したいと思うようになった。どんな形でも良いから、自分の地域の社会をどのように良くしていけばいいのか。もっとポジティブにアクティブに。より良い社会を作っていきたい。








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